ユダヤ人差別を歴史から考える


イスラエルとパレスチナの紛争が悪化する中で、イスラエルへの批判が高まっている。とともに懸念されるのが、ヨーロッパでのユダヤ人差別の動きだ。

先日の「エルサレムの歴史」に続いて、「ユダヤ人の歴史」を知って、問題のそもそもを考えてみよう。

ユダヤ人の祖先は紀元前1500年ごろ、メソポタミアから今のイスラエルがあるパレスチナ(カナーン)地方に移住してきた。さらにエジプトへ進出するが、迫害を受けて帰還し、パレスチナに定住した。有名なモーセの伝説は、この「出エジプト」を記した物語だ。

紀元前1000年ごろに古代ユダヤ王国を建設するが、最盛期を築いたソロモン王の死後、王国は南北に分裂。その後、アッシリアと新バビロニアに滅ぼされた。

このとき新バビロニアによって、多くのユダヤ人が強制的にバビロニア(今のイラク)に移住させたれた(バビロン捕囚)。
前538年にペルシア帝国によって解放されたユダヤ人は、パレスチナに帰還。主にユダヤ教によって宗教的に結ばれることになる。

その後、ローマ帝国、ビザンツ帝国、イスラーム教徒などに次々支配され、ユダヤ人は世界各地に離散。移住先では多くの場合、異教徒として差別的な扱いを受けた。土地所有を認められず、そのために金融業や商業を営むと、そのことがさらに攻撃の理由に。

フランス革命以後、ヨーロッパではユダヤ人の公民権が認められるようになった反面、反ユダヤ主義の運動も現れた。
反ユダヤを国是としたナチス・ドイツによる「ホロコースト」はあまりにも有名な悲劇だ。500~600万のユダヤ人が強制収容所などで殺された。
この間、多くのユダヤ人がアメリカに移住。またユダヤ人国家建設運動「シオニズム」も起こり、1948年に現在のイスラエルが建国される。
現在、ユダヤ人はイスラエルのほか、アメリカにも多数在住しており、強い影響力を持っている。

2000年現在,全世界で推定1400~1500万のユダヤ人のうちイスラエルに約500万,アメリカ合衆国に約600万が在住している。 (山川 世界史小辞典(改訂新版)山川出版社)

●参考
「山川 世界史小辞典(改訂新版)」
http://www.historist.jp/word_w_yu/entry/046722/
http://www.historist.jp/word_w_ha/entry/046008/


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