痴漢被害者の9割が通報せず泣き寝入り――
何とも悲しく、口惜しいデータ(日経電子版記事)に課題を設定し、解決へ取り組むのが東京都中央区の株式会社キュカです。
同社の調べによれば、痴漢被害者が通報しない理由は
「ショックな事態から立ち直るのに時間がかかったから」「恥ずかしかったから」「遅刻するから」「面倒だから」「捕まえられないと思ったから」「周りに迷惑だから」
など。
この大きな暗数を明らかにするのが、「痴漢レーダー」のサービス(8月1日リリース)。
いつ、どこで、どれほどの痴漢が起きているのか? 被害にあった人と、被害を見かけた人、両方からデータを収集する仕組みです。
ユーザーはLINEで友だち登録するだけ。痴漢にあった or 見かけたときは、被害状況をLINEの画面から簡単に登録できます。
ユーザーから集めた痴漢被害の状況は、リアルタイムで地図上に表示されます。
ぼう大な監視の目は、加害者に対する抑止力になります。もし、近くで痴漢被害が起こっていることがわかれば、電車を一本見送るなど回避する助けにもなります。また、痴漢にあった際、画面を見せることで被害が止まった、という例も報告されているそうです。
しかし、最大の目的は痴漢犯罪そのものをなくすこと。ユーザーから得たデータを明らかにすることで、鉄道会社やパトロール警備、警察に、防犯強化を働きかけられます。
現在、鉄道会社とコンタクトをとり、近日中に国を巻き込んだ取り組みに発展させる狙いです。将来的には、痴漢レーダーの被害登録情報と、監視カメラや駅員、パトロール隊との連携を検討しています。
皆の協力を集めることで、社会問題にアプローチする課題解決ストーリー。痴漢レーダーには、こちらから登録できます。
また、9月4日、iOS版のアプリもローンチしています。
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