日本人が1年でどれくらいのお肉を食べているか、ご存知ですか? 最新のデータでは50.7kg(農林水産省・平成30年度食料需給表)で統計を開始した、1960年のなんと10倍近くになります。
では、お肉が私たちの食卓に届くまで、大量の資源を投じて生産されていることを知っているでしょうか? 「細胞農業」のスタートアップ、インテグリカルチャーは、「肉食」による地球環境への負荷を問題提起します。
カロリーベースで計算すると、世界の作物の36%が動物用飼料になります。例えば牛肉1㎏を食肉として生産するために、24㎏の飼料と数万リットルの水が必要なのです。
食肉の消費量は世界的に急増していると言います。同社は次のように指摘します。
10年後といったようなごく近い将来、地球ではタンパク源の奪い合いが始まる可能性が――いえ、もう始まっているかもしれないのです。
そこで、同社が手掛けるのが、細胞培養技術を用いた食肉生産。従来とくらべ、大変効率よく食肉を生産できます。
これまでは研究用の培養液が使用されてきましたが、今回、世界で初めてすべて食品でつくられた培養液を用い、フォアグラの生産に成功しました。「食べられるフォアグラ」の誕生です。
2021年には高級レストランへのテスト提供、2023年には一般への販売を目指しています。
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