特許の歴史


コロナワクチンの特許権放棄が国際社会で議論されている。パンデミック下での特許放棄は、ワクチンの生産・供給を進めるかもしれない。
いっぽうで、長期的には知的財産権が保護されることで、産業を発展してきた側面もある。特許の歴史をふりかえっておこう。

世界で最初の特許は、フィレンツェで活躍した建築家ブルネレスキに与えられたと言われる。対象は「大聖堂建設に必要な大理石運搬船の発明」で、ブルネレスキは資材運搬船から生まれる利益を3年間保証された。

そして1474年、ヴェネツィアで世界ではじめての成文特許法「発明者条例」がうまれた。発明の保護や10年間の存続期間、政府への登録制度や侵害した者への罰則など、現代の特許法がもつ要素をそなえている。

特許制度は発明した人の権利を守るだけではない。一定の期間、知的財産権を保護する代わりに、発明の内容を公開させることができる。「patent」の語源であるラテン語の「patents」は「公開する」という意味だとされる。

もし特許がなければ、新しい発明にお金や時間をかけるより、他人をマネして安価な商品をつくるほうが利益を得られる。苦労してイノベーションを起こす意欲が削がれてしまう。

また、発明者は自分の利益を守るために、技術を秘密にするだろう。他人のアイデアに学び、さらに改良するような動きはうまれない。
知的財産の保護と公開のバランスうまくとることで、イノベーションを促進するのが、基本的な特許の考え方だ。

1624年、イギリスの特許法「専売条例」が定められる。産業革命が18世紀のイギリスで起こったのは、知的財産の保護が充実していたからだ、という説もある。

●参考
社長の知財(日本弁理士会)
https://is.gd/FIVerA
特許庁
https://www.jpo.go.jp/introduction/rekishi/seido-rekishi.html


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