国民の生活の実質的な豊かさを表すのが、一人当たりGDP。世界の中で日本はどのように変化してきたのか? 1890〜2019年のランキングを10年ごとにまとめました。
5コマで「一人当たりGDPランキングの推移」
解説
GDP総額では、日本は1960年代に世界2位となりました。しかし、一人当たりGDPは1980年時点で24位。世界の国々と比べれば、国民一人ひとりの生活は豊かとはいえなかったようです。
アメリカもGDP総額では長く世界一ですが、中東の産油国やヨーロッパの国々には、一人当たりGDPは及ばなかったのですね。
しかし、1990年のランキングでは日本もアメリカもTop10に食い込んでいます。2000年には一人当たりGDPでも世界2位に。
バブルの影響などもあったのでしょうねえ。
ルクセンブルクはヨーロッパの小国ですよね。どうしてこんなにお金持ちなのですか?
ルクセンブルクは、1970年代初頭の石油危機を機に産業構造を転換させました。それまで経済成長を支えてきた鉄鋼業から、金融サービス業にシフトし、ヨーロッパの金融センターとしての地位を確立しました。
近年はITや環境技術など、新しい産業の支援にも力を入れ、多くの企業が進出しています。
2000年以降は、トップを堅持しています。日本は2010年の17位、2019年の25位とランキングを下げています。
見方はさまざまですが、日本国内の生産性を上げる必要性が指摘されています。