日本も採用する「三権分立」成立の理由から図解でわかりやすく

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日本では、国会や省庁の行いに対して、裁判所がしばしば「NO!」を突きつけることがあります。国家権力同士が異なる判断を下すこの現象は、「三権分立」の仕組みがあるから起こること。国家の暴走を防ぐ賢い仕組みです。

4コマで「三権分立」

解説

三権分立は権力の集中を防ぐための仕組みです。
例えば、王様のように絶対的な権力者が国を治めている場合。国民に重税をかけたり、場合によっては無理やり働かせたり、逆らえば牢屋に放り込んでしまう、といった横暴が可能でした。

権力者がやりたい放題で庶民を苦しめる…。日本の時代劇などでも典型的なストーリーですね。

権力が一箇所に集中するから、やりたい放題ができるわけです。17〜18世紀のフランスの思想家・モンテスキューは「三権分立」を唱えます。

権力を分散させることで、暴走を防ぐと。どのように権力を分けるのですか?

「立法」「行政」「司法」です。
日本も三権分立の国ですが、国会が立法、内閣が行政、裁判所が司法を担っています。

もう少し、詳しく役割を教えてください。

立法府である国会は、国の法律をつくったり、予算を決めることができます。外国との条約を承認するのも国会です。
行政府である内閣は、省庁を司り国の仕事を担います。予算案を提出したり、外国と条約を結んだりします。
司法をになう裁判所は、憲法や法律に則って、争いごとや犯罪の解決を担います。

うまく分担ができているのですね。

はい。肝心なのは、3つの権力が互いに監視し合っていること。
裁判所は国会のつくる法律や、省庁の行いが憲法に違反していないか、審査します。
いっぽうで、裁判所を率いる最高裁判所長官を指名したり、裁判官を任命するのは内閣。国会は不適切な裁判官をやめさせる裁判を起こすことができます。

確かに、権力のバランスがとれているように思います。内閣と国会はどんな関係でしょうか? 総理大臣は国会議員ですし、両者の関係は近いように思います。

議院内閣制という仕組みで、内閣は国会を母体として成立しています。国会は三権のうち唯一、国民から直接選ばれた議員で構成されており、憲法には「国権の最高機関」と記されてされています。
 内閣総理大臣は国会の議決で指名されます。しかし、内閣総理大臣は国会(衆議院)を解散することができます。

国会と内閣は近い関係ではありますが、緊張も保たれているのですね。

まとめ

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