地域経済に欠かせない地方銀行(地銀)が、変革が求められています。令和経済のキーになる地方銀行のそもそも、抱えている課題を4コマで解説します。
4コマで地方銀行(地銀)
解説
公共的な役割が大きい銀行は、法律によってさまざまな規制を受けています。地方銀行は銀行法に定められた「普通銀行」です。
都市銀行とはどんな違いがあるのですか?
制度上の違いはありません。
みずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行の3大メガバンクをはじめ、都市銀行は大都市に本店を持ち、全国に支店を展開しています。
地方銀行は地方都市に本店を持ち、県内や近隣県に支店を持ちます。
地方銀行は、都市銀行より規模が小さく、地域に密着しているのですね。
はい。預金は個人預金が多くを占め、定期性預金の構成が大きいという特徴があります。また、融資先は地元の中小企業が主です。
地域経済には欠かせない存在ですが、現在、地方銀行の多くは経営難に追い込まれています。
必要とされているのに、どうして経営難になるのですか?
土台になる地域経済が疲弊していることが大きな原因です。また、日銀の低金利政策が続いており、融資しても金利による利益が以前のように得られません。
しかし、地方銀行がなくなってしまうと、地域の人は困るはずです。
2020年11月現在で、地方銀行の数は64行。第二地方銀行も入れると104行あります。一行でも経営破綻すると、金融システムは大きなダメージを受けます。
そこで、地方銀行の合併、再編が求められているわけです。2020年11月には地銀が合併して、その県内でシェアが高くなっても、独占禁止法を適用しないという特例法が施行されます。
コロナ禍の影響も少なくないはず…
コロナ禍は従来からあった再編の流れを加速させると言われています。
菅義偉首相は、2020年9月の自民党総裁選の中で、「(地銀は)将来的には数が多すぎるのではないか」「再編も一つの選択肢になる」と発言しています。