物価が下がって何が悪い!?「デフレ」「デフレ・スパイラル」をわかりやすく

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一般的にデフレは経済的によくない傾向だと言われますが、なぜなのでしょうか? 4コマでデフレのメカニズムをおさらいしましょう。

4コマで「デフレ」「デフレ・スパイラル」

 

解説

デフレは経済全体で物価が下がり、貨幣の価値が上がる現象です。リンゴ1個の価格が100円から50円に値下がりするということは、100円の価値がリンゴ1個分から2個分に上がるということです。

物価が下がるのはうれしいことです! デフレのほうがみんな喜びそうです。

ところが、そうとも言えません。物価が下がると企業の売上が下がります。すると、労働者が失業したり、賃金が減ることになります。

それは困ります。物価が下がっても、収入が減ってしまえばモノを買う意欲はなくなりますね。

そこが問題です。企業の売上が下がり、賃金が下がり、需要が減退して、モノが売れなくなる、という悪循環に陥ります。
また、デフレ下では借金の実質的な利子が高くなります。借金したときより、お金の価値が上がっているわけですから。

どういうことですか?

1年で10%の利子という約束で、1000円を借りるとします。そのときは、100円の価値はリンゴ1個と同じでした。しかし、翌年デフレでリンゴ1個の価格が50円に下がります。言い換えれば、100円の価値はリンゴ2個分に上がっています。

支払う利子の額面は変わりませんが、実質的には前年より多くの価値を支払わなけければなりませんね。
デフレが続くと予測すれば、借金をすると損になるような気がします。

利子を払ってお金を借りたり、一気に投資するより、できるだけ持っていたほうがよいことになります。企業の生産力が増えず、商品も増えないので、売上は上がりません。
セオリーでは商品の供給が少なくなれば、物価は上がるはず。しかし、前述のように消費者の収入も減っているので、需要は伸び悩み、そうそうインフレに転じることもないのです。

デフレを脱却するのは、相当に難しそうです。

負の連鎖が続いてしまうので、「デフレスパイラル」なんていわれます。
2012年から第二次安倍政権の「アベノミクス」では、デフレからの脱却が目指されました。日本銀行が市場にお金をたくさん投入して、貨幣価値を下げようとしています。年2%の持続的な物価上昇が目標とされていましたが、ついに安倍政権は達成できませんでした。

まとめ

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